単価の向上
農業を魅力ある産業にする方策として、一定の収入が得られるものであることは欠かせない条件だ。そのために最低限必要なことは、単価の向上である。面白いことに、このご時世でも、若い世代に人気があるものとして、なによりも「安全」であり「新鮮」であり、「健康に役立つ」農野菜が挙げられます。
地域の特性を生かし、地産地消のメリットを活用すること、ブランド化すること、新しい特産物を開発し、普及させること、さらには、少量多品目栽培の技術を磨くこと、栽培講習会などのイベントを活発に行うこと、直売所、加工所などの整備をすることなどが挙げられます。これらによって、単価の向上は実現するのです。
生産から流通における省力化とコスト削減のためには、あらゆる面における合理化を行い、農業の構造改革がなされねばなりません。農薬や化学肥料の利用をできるだけ抑えると、安全であるだけではなく、環境負荷を低減することもできます。さらに、単価の向上のためにも酪農との連携、すなわち耕畜連携を行うことで、農業に由来する有機物の再利用が可能になるのです。
ちなみに、埼玉県所沢市では江戸時代から始まった循環型農業の継続のために、ボランティアによる落ち葉掃きが個人農家において実施されます。1週間はかかる16ヘクタールの立林での落ち葉掃きが、ほぼ1日で終わると喜ばれる姿はうれしいものです。単価向上につながるかどうかは別ですが、牛フンと枯れ葉とのコラボレーションもまたありがたいものです。